朝焼けの古代劇場
夏が終わる。もう秋の気配です。
日曜の朝7時半。アルルの町はひっそりと、まだ眠りから覚めていませんでした。
夏は観光客でにぎわう古代闘技場前には、人っ子一人いません。
闘技場を過ぎて、古代劇場を通りかかり、ふと見ると、明けかかった陽のあたる古代劇場。
夏の間、設置されていた舞台の撤去作業中。夏の間はさかんにこの古代劇場で、演劇や音楽の催しがあったのですが、それももうおしまい。
どんどんと日が短くなり、秋に突入です。
この古代劇場は、紀元前27年から25年ごろ、アウグストゥス帝治下に建てられました。
直径102メートルの半円の形をしており、33段の階段席には1万2千人の観客を収容することができました。27のアーチを持つ、3階建ての建物でした。大きさでは、古代闘技場(アリーナ)の約半分ということになります。
写真にある柱は、舞台の中央後ろにあるデコレーションの一部でした。本来は4本あったものですが、2本だけ残りました。二人の未亡人と呼ばれています。
この劇場は、5世紀ころにはすでに、異教徒の堕落した見世物を見せる劇場として、キリスト教徒から迫害を受け、教会建築用の資材として、壊され始めました。その後は、要塞として使われますが、住宅や修道院、庭園などとして切り分けられ、長い間埋没して忘れ去れていました。17世になり、再発見され、現在の形に修復されています。
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